21/11/5 +530,751円 週間レポート
3(水)FOMCテーパリング開始決定。パウエル議長のインフレは一過性、早期利上げはないとの見方から3指数揃って最高値更新。
月150億ドルの削減、6月には利上げ開始可能"シームレス利上げ"
5(金)10月雇用統計53万1千人(予想45万人)前月31まん2千人、失業率4.6%(予想4.7%)前月4.8%
VIX 16.46
テーパリング開始決定や雇用統計の結果を受けても低位安定している。
10年債 1.45
1.5%割る。FRBパウエル議長による「インフレは一過性のもの」という発言もあり。
QQQ 398
好決算と金利低下により最高値更新。
VOO 430
最高値更新。
避けられない「株価の暴落」はいつ起きるのか? 小幡 績 慶應義塾大学准教授 の記事が今週の市場の動きに対する自分のもやもやを少し晴れさせてくれたので以下に引用。
…しかし、多くの場合は、現実を受け入れざるをえないことは、市場もわかっているし、結局は受け入れる。ただし、自分の都合の良いタイミングを計るのだ。タイミングをずらして、それまでにポジションをこっそりと落としていくのだ。
「市場は」という主語の使い方は、世間のマーケット関係者やメディアに迎合したもので、実際には、「投資家たちは」ということだ。市場の声、など存在しない。投資家たち、それと利害をともにする人々の都合の良い意見にすぎない。
今、暴落したら困る投資家たちは、時間稼ぎをして、少しずつ売っておき、準備が出来たら、事実を受け入れるのだ。もちろん、とてつもない、かつ100%明確なネガティブショックが来たときはやむをえない。その時は、開き直って、事実を受け入れ、その後の市場の混乱に乗じて、損失を取り返そうとするだけのことだ。
現状は、それほど大きなショックではないから、平気な振りをする戦略なのだ。
この仮説をサポートする事実は、債券市場と株式市場の反応の違いだ。正反対である。債券市場と株式市場の反応が異なっているときは、債券市場の反応は、事実を表し、株式市場の反応は、投資家たちの欲望を表しているのだ。
〜省略〜
しかし、その予想も実際の数字も関係ない。要は、雇用は良く、いや、良すぎてインフレ懸念を強めるだけの指標でしかなくなっている。だから、事実としての雇用統計は、何の情報にもならない。ただ、投資家たち、株式投資家たちがどのような理屈をつけて、自分たちの都合、欲望を表明するかだけが焦点だ。
株式投資家たちは、焦っていて「もう逃げたくてたまらない」ことが露見するだろう。しかし、個人的な予想は、まだ余裕があり、現実を無視し、自分の都合、欲望を優先させ、株価は高い水準で乱高下を続けるだろう。現実をすぐには受け入れないが、冷静な株式投資家は、乱高下は売却のチャンスだから、ポジション整理を進めるだろう。そして、何か大きなイベントを待ち、そこから売り一辺倒になると個人的には予想する。
株式投資家の状況は、ここに書いたことでほぼ間違いないと思っている。ただ、崩れるタイミングが先になるだけのことだ。どんなに遅くとも、利上げが実際に行われるときまでには、株式は現実に直面することになるだろう。